〜コンクリート構造物の補修,補強,アップグレード論文報告集,第14巻,pp315-322,2014.10〜

(株)国際建設技術研究所葛目 和宏

(株)国際建設技術研究所金海 鉦

阪神高速技研(株)松本 茂

京都大学大学院山本 貴士

京都大学大学院宮川 豊章

要旨:

コンクリー卜部材の内部性状を把握することは実効的な維持管理を計画・実施するための重要な要因となる.筆者らは,ASR劣化した供試体を用いてスペクトル重心を指標とした超音波トモグラフィ法によって,内部構造を推定できる可能性について知見を得ているが,スペクトル重心は,超音波透過距離によって減衰し, これまでは健全コンクリートで得たデータを基準に補正を行い評価していた.本研究では,ASR劣化したコンクリートの距離減衰特性に着眼した検討を行い,スペクトル重心の距離補正の精度向上を図 り,さらに,この結果を用いて実橋PC梁橋脚の梁断面の内部性状を精細に評価した.