〜コンクリート構造物の補修,補強,アップグレード論文報告集,第13巻,pp181-188,2013.11〜

(株)国際建設技術研究所葛目 和宏

(株)国際建設技術研究所真鍋 英規

(株)国際建設技術研究所小椋 紀彦

京都大学大学院山本 貴士

京都大学大学院宮川 豊章

要旨:

コンクリートの力学特性の低下を伴うASR劣化では,構造物の安全性を確保する上で, 構造物の劣化程度を的確に把握するとともに,その情報を活用し力学特性を適切かつ定量的に評価することが維持管理を行う上で重要となる.本研究では,長期暴露させたASR試験体を用いて顕在化した表層のひび割れより更に内部のコンクリート状況に関して,超音波トモグラフィ法を適用して可視化を試みた.その結果,距離減衰を考慮したスペクトル重心に着眼すれば,超音波トモグラフィの結果より, ASR劣化したコンクリートの内部構造の強度が推定できる可能性を有していることが分かった.